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2017年の夏の全国大会(静岡大会)会場はアイセル21(静岡市)に変更になりました。
■岡野八代講演会がひらかれました
10月16日(日)の午後1時から4時30分まで、焼津公民館で「岡野八代さんin焼津 『近代家族』と学校教育を語り合う会」がひらかれました。
岡野さんの話には三つのテーマがありました。
一つは現在進行中の憲法破壊の政治の話。
一つはケアの倫理の立場から家族は「それでも」必要だということ。
一つは守るべきは国家統治の道具にされる家族「制度」ではなく、個人の尊厳を育む家族の「機能」だということ。です。
日本社会をふりかえると、子育て中の貧困世帯数がここ10年で倍増し、さらにジェンダー・ギャップ指数が先進国で最低水準であると指摘されていますが、その日本の現実を見ない政治家たちによって、いま憲法が反動的に改変されようとしています。
家族関係は、「私」としての自分を投げ出すことができる場だからこそ、逆に傷つけあったり、暴力をふるったりすることにつながりやすく、そうならないためには高い倫理が求められ、さまざまなケアの倫理が求められているのですが、自民党改憲案では改変第24条の冒頭で「家族は助け合わなければならない」という上から目線の教条的な自助努力・自己責任の文言が冒頭に付け足されています。むしろ「家族」に言及するなら、「家族が助け合えるように、国家は条件を整えなければならない」と国家の公的な責任を追及する文言にすべきでしょう。自己責任だけを求めるこのような反動的な改憲の動きが、9条の破壊と連動して起きています。
後半の話し合いでは、現代の高校生をめぐるさまざまな、過酷な家庭状況が報告されました。個々の深刻な問題をかかえた家庭から生徒を引き離して、自立を励ますような実践も報告されました。そのようななかで京都の弁護士の方が、「親子断絶防止法」が今国会で超党派の議員立法によって取り上げられるかもしれないとの報告がありました。緊急事態法なども含めて、さまざまな「憲法破壊」の動きがはじまっています。
【参考文献】
◯大浜啓吉『「法の支配」とは何か』(岩波新書)
◯江原由美子『女性解放という思想』
◯E・キテイ『ケアの倫理からはじまる正義論』
◯牟田 和恵『戦略としての家族―近代日本の国民国家形成と女性』
◯フーコー『フーコー・コレクション〈6〉生政治・統治』
◯ファビエンヌ・ブルジェール『ケアの社会:個人を支える政治』
静岡高生研主催による、岡野八代さんin焼津と題して、「『近代家族』と学校教育を語り合う会」をひらきます。
第1部は 「今、『近代家族』の何が問題なのか—憲法24条の「改正」問題とのかかわりで—」
第2部は 「語り合い:「近代家族」と学校教育」
「近代家族」が崩壊し「多様な家族形態」に移行している中で、「家族」をめぐる学校教育の現実と課題を語り合います。
◯日 時 10月16日(日) 13時から16時30分
◯会 場 焼津公民館 大集会室
◯参加費 1000円
◯主 催 静岡高生研
◯連絡先 長房利夫(静岡高生研事務局)
ngfs-t@thn.ne.jp
今年の静岡高生研の夏合宿は伊豆の温泉です。ゆっくりくつろぎながら、じっくり学ぶことができます。ぜひご参加ください。
◯ 日時:2016年 8月27日(土)、28日(日)
27日 13時〜 講演「今、求められる主権者教育」(岡村昭弘さん)
28日 9時〜 実践分析会「担任、奮闘記」(渡邉太一さん)
◯ 会場:伊豆の長岡のホテル・サンバレー富士見
◯ 連絡先:塚本 徹(事務局長:金谷高校) tsukato@vc.tnc.ne.jp